一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

南阿蘇に桜を見に行く

どうも、旅するおやじ旅生です。

阿蘇に桜を見に行った。熊本地震で崩れ落ちた阿蘇大橋に代わり、先日完成したばかりの新阿蘇大橋を渡って。
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その前に新阿蘇大橋の10キロほど手前にある大津町の錦野天満宮をまず訪ねる。1年ほど前にも自転車で来た記事を載せた。麦畑の中の神社。今は桜がほぼ満開で麦も青々としている。あと1ヶ月もすると麦畑は少しずつ色づき出し、麦秋の季節に入る。
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この日は寒気が降りてきて、空も冬っぽい。
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阿蘇大橋。月曜日だったが橋を見にきた人が結構多くて、橋の上はノロノロ運転だった。橋一帯は以前、緑深い峡谷だったが、地震であちこち崩壊し茶色い地肌が目立つ。滝の形まで変わってしまっていた。

熊本地震の痕跡が今も一番強く残っているのが、この辺りなのだ。
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阿蘇村を過ぎてやがて高森町へ。阿蘇五岳根子岳高岳が鮮やかだ。
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国道325号沿いにある桜が見事だった。冷たい風に波のように揺れ、しばらく見とれる。
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阿蘇村の久木野地域で見かけた桜。たぶん山桜ではないか。阿蘇には桜の巨木が多い。近くの四季の森温泉に入って南阿蘇を後にした。
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阿蘇が桜の名所というわけではないが、どこか東北や信州に似た純朴な山里らしさが今も濃厚に残るため、桜がよく映える。

磯田道史さんの学問三昧素晴らしい

どうも。旅するおやじ旅生です。

先日の地元紙に、歴史学者磯田道史さんを取り上げた特集が載っていた。学問三昧の磯田さんの人生に久々胸が熱くなった。

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磯田さんは茨城大学の准教授時代に書いた「武士の家計簿」が話題になり、以降、書き手として、また歴史の面白さや醍醐味を広くTVなどで発信する歴史学者として活躍している。

現代の教訓に歴史を生かそうとする姿勢が顕著で、例えば過去の津波被害などを古文書から紐解き、防災に絡めたりしている。

現在、京都にある歴史系の国立研究施設に在籍。ここ数年すっかり有名になり、NHKBSの「英雄たちの選択」で、旅生が好きな杉浦アナウンサーと一緒に番組を進めている。杉浦アナウンサーがアシスタントになって俄然、磯田さんが元気になったところを見ると、たぶん磯田さんの好みでもあるのだろう。

この記事でまず磯田さんは語っている。

「知るべき世界を時間と空間に分けた時、時間軸を昔に遡るのが自分の担当と考えるようになった」

旅生も実感している。世の中のゴタゴタを見る時、身の回りの人間の言動を見る時、なぜそのような事象が出現するのか旅生はどうしても時間軸を遡りながら考えてしまう。

空間を横軸、時間を縦軸にとみなした場合、縦軸で考えることが「得意」なのだろう。ただ社会的には縦軸よりは横軸のみでさらさらと生きていくのが主流であり、尊重されがちだ。かっこいい。「できるやつ」と思われる。その一方、縦軸勢力は「ちょっと変なやつ」という存在に甘んじなければならない。

磯田さんは実に変な奴である。

記事によると、京都府立大に進学して間も無く図書館の歴史系の本を読み尽くし、「この大学にはもう読むべき本がない」と知り愕然とする。別の大学を再受験するか迷うが、当然、教授らからは慰留される。「よその大学に行っても、ここよりいい先生がいるとは限らないぞ」。

その時、磯田さんが言ったのは「でも、ここにはあまりに本がない」。

結局、磯田さんは慶應大学に進み、早速図書館に籠る。ただ食事もろくにせず精魂を注ぎ込んだ結果、救急車で運ばれたこともあったらしい。

旅生はこんな話が好きだ。

「本に囲まれ、学問三昧の日々を送りたい。ちょっとくらい変わり者扱いされても構わない」という感覚が旅生にはずっとあった。理想だった。だから「変わってる」と言われるのが誇りだった。しかしだんだんと「当たり前の 、一般的な、(先ほど書いたが)横軸的な」名誉が大事と思うようになってきた。変わり者と言われるのが苦痛になってきた。ただそれは「ないものねだり」だったのではないかとも思う。だから大した名誉は得られなかった。文字通り、軸がブレたのだから仕方ない。ブレた自分が悪い。

そんな悲しい変容があるからこそ余計に、磯田さんの「三昧人生」に惹かれるのである。人は自分の軸を変えるべきではない。

だから第二の人生では、根本に立ち返る。(犯罪者にならないくらいに)変なおやじとして旅をする。

で、キャンピングカーの話である。話は急展開するが。

実は旅生の同僚にキャンピンカーを持っているやつがいる。地元熊本や福岡のビルダーさん情報を教えてくれたのはこの男である。

先日、2ヶ月ぶりくらいにこの同僚から話を聞いた。まず実感したのは自分のキャンピングカー知識が驚くほど深まっていること。最初に聞いたときには全く理解できなかった情報がどんどん頭の中に入ってくる。同僚もその「成長ぶり」にちょっとびっくりという感じである。

改めて知ったが、同僚はトイファクトリーという最近人気が高いビルダーのバンコンを10年前から所有していた。「へえ〜」である。てっきりキャブコンと思っていた。思えば最初に話を聞いた2ヶ月前、旅生にとってキャンピングカー=キャブコンだったので仕方ない。

今悩みに悩んでいる「エアコンは必要か」についても話を聞いた。

その同僚曰く。「寒さはどうとでも対応できるが、暑さは対応できない」。大切さの順番はエアコン、冷蔵庫、ベンチレーター、FFヒーター、シンクーということだった。なるほど。自分は亜熱帯化する九州の人間だということを忘れてはならないようだ。

エアコンを装備できるハイエースの標準サイズバンコン。次第にターゲットが絞られてきた。

旅生は結局どんな車種を選ぶのか

どうも、旅するおやじ旅生です。

昨年春まで住んでいた八代市を久々に訪ねた。仕事絡みだが。

2時間ほど時間が空いたので、散策した。八代城の北側にある松井神社をスタート。お城の本丸にある八代宮でお参りし、球磨川の風景を味わった後、相変わらずシャッターが目立つ本町商店街を抜けて、再建中の八代市役所(熊本地震で使用不能になった)の横を通り、また松井神社に。すぐ横にある市立図書館でしばらく本を読んだらタイムアップ。

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お堀端には椿が咲いていた。もうすぐ桜だ。

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松井神社の境内にある臥龍梅。八代城に隠居した細川忠興(三斎)が植えたとされる。花はすでに散っていた。だいぶ弱ったいるらしいが、大丈夫だろうか。下の写真も松井神社の境内。苔がいい雰囲気を醸し出している。

f:id:noaema1963:20210314214217j:imageところで相変わらずキャンピングカーのことばかり考えている。

前回のブログを書いた後も佐賀の鳥栖市や熊本の大津町で専門店を訪ね、検討に次ぐ検討の日々である。

実は鳥栖市のお店では一度予約まで入れてしまった。レクビーという会社のバンコン(ハイエースのようなバンをベースにしたキャンピングカー)「プラスLVプラス1」という車。ハイエースの標準サイズなので日常遣いにも困らないし、後部座席のレイアウトも工夫があり、なかなか。そしてバンコンには珍しく家庭用エアコンが付いている(室外機は車の下)。

旅生は季節を選ばず旅に出る。暑かろうが寒かろうが。だからキャンピングカー選びではエアコンはかなり重要視してきた。

ただいくら家庭用のエアコンを車内に設置しても限界がある。店の人の話やネットによると、エンジンを切った状態では、バンコン標準装備のサブバッテリーで2〜3時間程度であればエアコンを動かせるが、どうもそれがせいぜいらしい。もちろんキャンプ場などで外部電源を引いて動かせば別。家にいるときのように好きなだけ動かし続けることができる。

ここ数年で新たに、サイズが小さめの車載用クーラーも登場したようだが、これもサブバッテリーで動かす仕組みは一緒なので、稼働時間はやはり限定される。

じゃあ、どうする。それでもクーラーにこだわるか。

クーラーを取り付けると60〜70万円はアップする。何しろかなり無理して取り付けるワケだから。おまけに、家庭用エアコンを車に設置するわけなので、通常想定されていない「震動」という負荷がエアコンにかかることになる。要するに壊れやすくなるはずだ。

そんなこんなで、「プラスLVプラス1」は予約した翌日、お店に電話して断った。エアコンのこともあったが、別の理由の一つに、その車種とほぼ同じ構造でグレードが一つ上のキャンピングカーは見たものの、「プラスLVプラス1」の実物を見ることができなかったからだ。見積もりによると乗り出し価格は●百万円。実物を見ずにこの買い物をするのはちょっと乱暴すぎる気がした。高級外車並なのである。

エアコンにこだわる車選びは間違っているのではないか、と次第に思い始めている。

3年後の夏の旅生よ。おそらくはお前は今、キャンピングカーで北海道の道東を回っていることだろう。どうだ、北海道の夏の夜は。暑いか? そうでもないか? そしてお前は結局、どんなキャンピングカーを購入したのか? なんならラインか何かで写真を送ってくれないか。

最近の旅生のブログ、備忘録というか日記になってしまってる。

 

キャンピングカーのことばかり考えている

どうも。旅するおやじ旅生です。

先週、久留米市にキャンピングカーショーを見に行った影響もあり、一気にキャンピングカー熱が高まっている。時間があればYouTubeで情報を集めている。

noaema1963.hatenablog.com

で、先週の土曜日、福岡のキャンピングカーのお店2カ所を巡った。

最初に行った太宰府市のNUTSさんでは試乗体験。ブームを反映してか結構な数のお客さんがおり、試乗も順番待ちだった。

最初は「いかにもキャンピングカー」な外観のキャブコン。後部座席(?)はまるで部屋だ。天井が高いので背をかがめずに立っていられる。クーラーも付いている。食事などをするスペースと寝るスペースが別々。トイレがある車も。実際に運転をしてみたら、思いのほか普通に運転できる。30代のころ三菱デリカを乗り回していた旅生としてはなんの苦もなく取り回しができる。今乗っているプリウスαより楽なくらいである。

ところで価格。いくつかのキャブコンをザザーっと見回したところ、乗り出し価格(車が納車されるまでにかかる費用)は700万〜という感じだった。

高い。

以前ボルボの購入を夢見たことがあったが、それよりずっと高い。

ただ、ある程度の期間乗って手放す時、結構高い値段で引き取ってくれるらしい。

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ハイエースを改造したバンコンも試乗した。キャブコン以上にデリカの取り回し感と似ていて、とても開放的な気分。やはり運転席が高いといい。

でも後部エリアはキャブコンに比べるとだいぶ狭い。車種によっては寝る時にテーブルを取り外したり座席を動かしたりしてベッドモードにしなくてはならず、「う〜ん、これを毎日朝晩やる丁寧さが俺にあるかなぁ」と不安がよぎる。また、ハイルーフまたはポップアップにしないと後部エリアでは屈んで動かないといけない。あるYouTuberによると「最初はいいが、やがて苦になる」らしい。

ただ居住性が向上する大きめのバンコン(長さ5メートル以上のスーパーロングというタイプ)にすると、旅生の家の駐車場に置けないし、何より普段使いには困難。コンビニの駐車場に入れるのに一苦労しそうである。

続いて筑紫野市ホワイトハウスさんを訪ねる。

この店はバンコンが主流で、ハイエース以外にもボクシーやステップワゴン、Nボックスなどを車中泊用に手を加えて販売している。

ここでは私が今のところ「最適な大きさ」と睨んでいる「標準サイズのハイエースを使ったバンコン」を売りにしていた。「欲しい。こんなのを探していた」と舐め回すように見る。バンコンにしては珍しくエアコンも装備。ただその分、価格は上がり、展示車両(最高グレードと見ていのかな?)の乗り出し価格は750万円ほどだった。そうですか‥。

YouTubeを見たり、お店を回って分かったこと。

新車のキャンピングカーはどんなにシンプルな作りであっても、乗り出し価格は450万円〜500万円以上となる。キャブコンになるとこれがググッと上がる。

そんな数字を見ていると、だんだん麻痺してきて、「車両本体価格350万円」とか書いてあるのを見ると「安いじゃないか」などと思ってしまう有様。この感覚、家を建てた時にも経験した。でかい買い物する時に特有な感覚である。

ちょっとまずくないか。

句会の結果。惨敗とは言わないまでも‥

どうも。旅するおやじ旅生です。

出だしの挨拶、ちょっとかえてみた。YouTubeの番組に影響された。確かにこっちの方が入りやすい。

数日前に句会に出す俳句のことを書いた。

noaema1963.hatenablog.com

その結果が出た。分析してみたい。

まず旅生が作った五つの句。

 

①落椿茅屋解かれはや五年

②湯治場の隅の隅まで日脚伸ぶ

③菩薩像まろやかな眉春浅し

④集会所にともしび戻り宵の春

⑤建国祭海を見ている記念塔

 

点数は0点から最高14点まで出るが、基本的には1〜5点あたりが多い。

旅生が一番気合を入れていたのは①。ところがこれは1点だった。熊本地震から5年が経ち、被災したあばら屋はすでに解体されたが、近くの椿の花は今年も咲いては落ちているーという風情を描いた。しかしだめでしたねぇ。作り込み過ぎた感じに受け止められたか。でも通勤途中に見る実際の風景なのだが。

②が一番点数が良くて5点。西日が温泉場の隅々まで照らした明るい景色を詠んだ。これも実際の風景。でもなんとなくだが、似たような句があるような気がしないでもない。

③は1点。結構時間かけて作った割には得点低し。きれいに表現しようとしすぎるのだろう。妻もそう言っていた。「いかにも、という感じがする」と。

④コロナが沈静化し、公民館に明かりが戻った景色。これはほぼ瞬間的にできた。2点。そんなところだろう。

⑤今回の句会のテーマが建国記念日だったので、無理して作った一句。0点。やはりそうか。擬人法はよくないと言われるが、その通りだろう。臭くなる。「記念塔から海を見る」としたがまだ良かったかもしれない。詩情もなんもないが。

 

惨敗とは言わないが、パッとしない結果。やはり格好つけ過ぎ、まとめようとし過ぎ、というのが旅生の句の欠点だろう。

もっと独自の観察を生かすべきだ。例えば「女性の白い足首がなんとも涼やか」とか「子供はなぜだかランドセルを背負うと必ず走り出す」とか「ゴッホのような顔した爺さんが畑を耕していた」とか。そんな自分なりの感動や自由さを句に表現しないといけないのだろう。人が聞いたらバカバカしいさえ思われかねない感性を生かすべきなのかもしれない。

俳句は各人の思い込みの発露だと思う。激しい思い込みこそ、いい句の出発点ではないか。

その一方、正岡子規が提唱した「写生」がどうしても自分にはうまくいかない。写生をしようとすると、どうしても映像的に飾り立ててしまう。感動よりも装飾に走ってしまう。

最近、俳句を作るのが苦になっているなぁ。まずいなぁ。自分の感性を信じていた初心に帰らねば。

 

 

 

初のキャンピングカーショー

こんにちは。旅するおやじ旅生です。

キャンピングカーショーを見に行った。久留米市の百年公園。おそらくそんなに大規模なショーではないのだろうが、何しろ初めて見たので珍しいことばかりで勉強になった。

車中泊を重ねる長〜い旅を夢見ていることは、これまでも書いた。旅を住処にするのである。当初は愛車プリウスアルファでどうにかなるのでは、などと考えていたが、とてもではないが無理と判明。

それならどんな車にすればいいか、日夜、YouTubeを見て情報収集している。

そして行き着いたのが、ハイエースをベースにした「バンコンタイプ」。それもやたらでかいのではなく、標準タイプのハイエースを改造したものが、自分に合っている気がしてきた。

居住性を考慮した大づくりな「キャブコンタイプ」を勧める声もあるが、あまりに大袈裟で普段使いに程遠い印象を受ける。道楽が表に出過ぎているというか(ユーザーの皆さんすいません❗️ 性格が極めて地味なもので)。

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上の写真がバンコンである。

いくつかのビルダーさんが展示していたが、大型のキャブコンとそんなに値段が変わらないのに驚いた。

旅生はしばらく前まで、タウンエースをベースにしたキャンピングカーも考えた。確かにそんなキャンピングカーもある。

でもどうしても小ささが否めない。あの大きさで一カ月旅したら鬱々となりそうな気がする。軽キャンピングカーはなおのことだ。2、3日の旅ならいいのだろうが。

まだまだ情報を集め続けるしかない。

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ちなみに上の写真は、YouTubeで軽キャンを紹介する番組「クーピーチャンネル」をやっている方のトークショー。「どうも。クーピーチャンネルです」で始まる番組。いつも妻と一緒に見ているので、このトークショーに合わせて初老の夫婦は会場を訪ねたわけだ。

結構ファンも多いみたいで、写真撮影会には長蛇の列。実際にクーピーチャンネルさんを見たら、すらりとした感じ。妻は「ほんとに優しそう」としきりに褒めちぎる。まるで義理の息子でも見るかのように。ちなみに撮影会に並んでいたのは、多くが50代以上でした。年寄り受けする人なんだろう。

トークショーの相方、タックルさんもYouTubeの番組「キャンピングカーTV」で豊富な情報量を提供してくれる。2人の番組は違った意味で面白い。

それにしてもキャンピングカー、興味が尽きない。じっくり選んで購入したい。いまはネットに情報があふれていて便利だ。

アンクルパンツはおやじズボン?

こんにちは。旅するおやじ旅生です。

きょう笑える話があった。

プロポーションが悪い旅生は、服選び、特にズボン選びには苦労する。

腰回りが比較的細い割には腹回りが太いので、股上が浅いズボンはずり下がりがちになる。ただ最近の傾向としては股上が浅いズボンが多い。特にユニクロ洋服の青山あたりの大手チェーン店は、どうしても若者向けのデザインが主流になるので、体型に難ありおやじが買い物するのはかなり不利。

にもかかわらず、ふらふらとユニクロで買い物をしていたところ、ズボン売り場で「アンクルパンツ」というズボンを発見。普通にベルトを使うズボンなのだが、裏側に紐も通っており、ベルトと紐で二重に体に固定(❓)できる作りになっている。

「これはいい」。そう直感して試着。はき心地良し。長さもちょうどよし。「いつもかなり裾上げしてもらうのに、今回はなぜ?」と一瞬疑問がよぎったが、「アンクルは英語で叔父さんだよな。言わばおっさんズボン。ユニクロもやっとおやじ目線になり、短足設定に踏み出したのだろう」と一人納得した。

当然購入。家に帰って早速はいて、妻に「やっといいのが見つかったよ。おっさん向けズボンをユニクロで売ってるなんて、これまで気がつかなかった。我ながら迂闊だった」と満足げに説明。「よかったね。でもアンクルには別の意味があるような気がする。叔父さん向けズボンとか名前付けるかな」と妻。

数時間後、あまりにはき心地がいいので、「ユニクロ アンクルパンツ」とググッてみて驚いた。

アンクルとは「くるぶし、足首」の意味らしい。妻の疑問は正しかった。服飾専門家の動画があったので見てみると、「あえて足首を見せる短めのズボンなので下半身がすらっと見える。若い人たちに大変人気」と説明している。

だから旅生にピッタリ(もちろん足首など全く見えない20世紀標準のオーソドックスなはき方)だったのか‥。

それにしても、試着コーナーの店員に裾上げの相談をしなくて良かった。大恥をかくところだった。旅生の脚があと2センチ短かったら、間違いなく「裾上げお願いします」と頼んでいたことだろう。

神様が味方してくれたような気がする。