一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

3連休は行きたい所へ行く

朝、目覚めると同時に、3連休なので一人で行きたいところに行こうと思い立つ。もともと人が密集する場所は苦手で、地味さの中に魅力を見出すタイブなので、コロナは心配ない。自転車を車に乗せて、取り敢えず北へ。天気は最高。私が好きな季語「冴返る」にぴったりな空と風である。

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まずは、長洲町の広場に車を止め、自転車を漕ぎ出した。やがて行き着いたのが、上の写真の場所。造船所は私が子供の頃にでき、以前は日立造船だったが、今は違う社名だった。向こうに雲仙の山並み。初めて出会う景色で大満足。

さらに工場脇を走り抜けて、有明海沿いの細い道を荒尾市との境へ。

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写真を撮っていたら、散歩中のおじさんが「今日は雨上がりで遠くまでよく見える」と声を掛けてきた。この景色、やはり自慢なのだろう。写真はうまく撮れてないが。長崎の雲仙、熊本の天草、佐賀の多良岳や天山がぐるりと見えるのだ。たしかに自慢したくもなるだろう。

長洲町にバックして自転車を車に乗せ、自転車で走った道を辿るように荒尾市大牟田市を通り、佐賀方面へ。有明海沿岸の自動車道がどんどん開通し、すっかり便利になった。

佐賀市で有馬うどんを食べる。福岡を拠点とするチェーン店。福岡のうどんはうまい。

寅さんの舞台になった佐賀市の西にある小城市へ。第42作「ぼくの伯父さん」は佐賀が舞台で、最後の正月のシーンが小城市須賀神社だった。

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急階段を登るとちょっと気分が悪くなった。あまりに急過ぎる。

ついでに近くの展望台にも足を延ばす。

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遠くに雲仙岳。陽の明るさも増し、すっかり春だ。でもこれ以上は暖かくならないでほしい。25度を超えると「ああ、またつらい季節になった」とテンションが下がる。

「ぼくの伯父さん」は吉岡秀隆渥美清とダブル主役になりだした、大切な作品。吉野ヶ里遺跡やクリークが広がる農村など、佐賀の特徴がよく描かれていた。

須賀神社から西に延びる山の辺の道を少し歩く。円通寺という古刹に立ち寄ると、なんとも言えない穏やかさに満ちていた。

小さな石仏が佇み、水仙の花が風に揺れる。夕暮れに近づいた陽射しはまだまだ明るく、「もしかして彼岸とはこんな雰囲気なのでは」と思ってしまう。

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その後、武雄温泉に入って、佐世保へ。ビジネスホテルに宿泊。あすはやはり寅さんの舞台になった平戸へ行くつもりだ。まだ行ったことのない、島の西側にも行ってみる。五島列島が見えるかもしれない。