一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

「五輪中止すべき」が半減

どうも、旅するおやじ旅生です。

今朝、新聞を見ていて驚きました。全国世論調査で「五輪を中止すべき」と答えた人が5月の半分になっていたのです。調査対象者の約60%が約30%に。え〜、そんなもんかい? あんなに「中止熱」が高まっていたというのに。

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確かにワクチン接種は進んでいるのでしょう。職場接種が進み始めたせいか、余計にそんな感じがします。でもこの世論調査では約70%の人が「ワクチン接種遅い」と答えています。ということは一定数の人々が「ワクチン接種は自分的には遅いと感じているが、五輪やるのは仕方ないんじゃないの」と考えているということでしょうか。

あと半月もすると「五輪もうすぐ。待ち遠しい」という空気になって、やがて「いよいよ開幕。がんばれ日本」になって、最後は「感動をありがとう」モードで涙することになるのでしょうか。旅生としてはそんな変化球は持ち合わせておりません。「自分、不器用ですから」と俯きがちに帽子をまぶかにかぶりたくなります。

IOCは感動に涙する日本人を冷めた目で見て、「それ見たことか。日本人の感覚なんてとうの昔から読んでいたよ」とこっそり嘲笑いながら、菅首相の肩をポンと叩いて「ミスター菅。全て君のおかげだよ」と神妙な顔をして言うのでしょうか。なんか簡単にイメージできてしまって、とても悔しい。

あるいは選手村でクラスターが発生し、途中で「開催中止」となるのでしょうか。そしてワクチンの効果が出る直前の全国各地に感染が広がり、菅政権はコテンパンに批判されることになるのでしょうか。菅首相は一か八かの賭けに出ているようにさえ見えます。

実は旅生、五輪が大好きなのです。スポーツ観戦が特に好きと言うわけではなく、五輪が好きなのです。小学2年生の時に見たミュンヘン大会。同じ年にあった札幌冬季五輪。夏季大会を思い出してみると、モントリオール、ロサンゼルス、ソウルと4年に一度の祭典を心待ちにし、バルセロナの前年には新婚旅行で現地を訪ねました。アトランタシドニーアテネ、北京、ロンドン、リオ。すげえ、調べなくても開催地書けます。自分でびっくり。

ちなみに冬は札幌の後がインスブルック、レイクプラシッド、サラエボカルガリーアルベールビルリレハンメル、長野、ソルトレーク、う〜ん次の2006年が出てこない。トリノ。やっと出てきた。そしてバンクーバー、ソチ、平昌。来年が北京でしたっけ?

多分、五輪をスポーツ競技としてだけではなく、世界地理そして現代史の一部として見ているのかもしれません。旅生の頭の中には帯状の年表があって(色は何故だかピンク色)、その年表には世界の出来事、国内の出来事、両親の出来事、自分の出来事が細かに刻み込まれているのです。この年表は常時更新(いわば思い出に浸っており)、時に応じて薄れかかった文字を墨痕鮮やかに書き直したりもしています(いわば思い出の確認)。

ただこういう作業はどうしても後ろ向きの生き方になってしまうので、社会一般的には良くないですね。何だか自分の世界に溺れてしまう感じがします。

話は逸れてしまいましたが、五輪好き故に言いたい一言。五輪は何のわだかまりもないクリアな状況で開催されてほしい。もし無事に終わったとしても「コロナを克服した五輪だった」と綺麗事でまとめて欲しくないですね。