どうも。旅するおやじ旅吉です。
初めての能登半島。時計回りに一周してみました。
最初に感想。思っていたより広く、イメージしていたような陰鬱さはなかったけど、加賀地域に比べると想像以上に静かでした。
それゆえ、延々と続く全国チェーンのレストランやドラッグストアはほぼないし、コンビニも輪島市や七尾市の中心部に少しある程度。まだ昭和が残っています。
それにしても、全国どこのバイパス沿いにも現れるド派手なチェーン店の看板、とうにかならないんでしょうか。どんどんひどくなっているような。観光都市一帯では条例の関係で色合いをかなり抑えてはあります。
司馬遼太郎は「街道をゆく」で高度成長の荒っぽい街並み開発を再三嘆いています。今から40年ほど前の著作ですが、いまの景色を見たら司馬はなんと言うでしょう。
業者側からすれば、「少しでも目立つように」と言う上昇志向なのでしょうが‥。行き過ぎであることは間違いありません。日本人らしい無秩序な前向きさだと思います。
話が飛びましたが、順番に写真で。
羽咋市のなぎさドライブウェイ。砂浜を思い切って観光ルートに活用した人の知恵には感心します。
至る所に断崖が。「ヤセの断崖」が一番有名。
江戸から明治にかけ、能登は北前船で賑わいました。輪島市黒島地区の町並みは当時の繁栄を今に伝え、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区になっています。国の重要文化財に指定された住宅もあり、集落全体が黒光りする瓦で統一感がありました。
輪島の朝市。輪島はドラマや映画のロケ地になることが多く、町中にドラマ館も。
輪島では道の駅の近くにある小さな飲み屋に。50代のご夫婦が経営されてて、感じの良いお店でした。いろいろ輪島のこと聞けて、勉強になりました。
祭り好きのご主人のお薦めが、輪島キリコ会館。翌朝早速行きました。キリコは能登の各地で祭りの時に担ぐ、巨大な神輿みたいなもの。明治までは今よりずっと大きかったのですが、電線の影響で小さくなったとか。
曽々木海岸。能登らしい。
半島をぐるりと富山湾側にまわり込むと珠洲市。輪島市よりさらにささやかな町でした。富山湾を挟んで北アルプスが見えました。まさかこんな遠くから見えるとは。感動でした。
見附島。くっきりと清々しい風景。午後3時頃の光がこの景色にはぴったりです。北アルプスとのコンビネーションもいい。
NHKの72時間でも昨年取り上げられた穴水町の桜の名所、能登鹿島駅。地元紙によるとこの日が満開でした。ちょうどテレビ局の中継もやってました。
七尾市の和倉温泉近くにある能登大橋。対岸は能登島。この橋自体が観光名所みたい。
七尾は桃山時代の絵師、長谷川等伯の故郷。せめて等伯と同時代を体感しようと七尾城へ。七尾市の町並み、和倉温泉、能登島まで俯瞰できて、素晴らしい景色でした。上杉謙信もベタ褒めしたそうです。
能登半島一周はまるまる2日半かかりました。
ちなみに和倉温泉の湯(総湯)は、塩気の強さに驚きました。ちょっとした傷がビリビリとしみました。そして加賀屋が巨大でした。