旅吉です。
北海道は朝から雨。帯広のブックオフで買った松本清張の短編集を車の中で読む。「鬼畜」ほか。暗い‥。人間の弱い部分をざくりと掘り出し、読者に突き付ける。精神衛生上あまりよくない。
午後、雨が上がったので札幌を離れて夕張に。一度は行ってみたかった。
メロンが有名だが、個人的には極端な財政難に陥った自治体、映画「幸福の黄色いハンカチ」の舞台、としてのイメージが強い。
で、初めて訪ねた感想。
想像していた以上に寂れていた。こういうことを書いて、地元の方々すいません。でもホントに驚いてしまいました。市とは言え人口は8000人。土曜日だったせいもあるだろうが、ほとんど人の姿を見ることなく、廃墟となった建物ばかりが目立った。
市役所の外観も改装する余裕がないのだろう、相当に傷んでいた。
地元が地域再生にいろんな努力をしてきたのは伝わった。でも衰退の勢いがその努力を飲み込んでいるような感じがした。
町の一番奥まった場所に石炭博物館があるのだが、「ホントに営業してるのだろうか」と思わせる駐車場へのアプローチ。看板にも「圧倒的な廃墟感」という自虐的な言葉があり、悪化する状況をどうにか覆そうと挑み続けているように見える。
時間が遅かったので無料エリアだけしか巡らなかったけど、有料エリアにも行くべきだったかな、と少し後悔。それが地元職員への応援になったはずだ。
でも、「幸福の黄色いハンカチ」の広場は良かった。映画に出てくる炭鉱住宅を復元し、ロケに使われた赤い車などが展示してされている。何度も見た名作なので、やはり感動した。