一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

徳川家康が若い頃暮らした場所

旅するおやじ旅吉です。

今回の旅で絶対に欠かせない場所がありました。昔の地名でいえば三河(愛知県東部)と遠江静岡県西部)。

これまで新幹線で通過したことはあっても、どういうわけか訪ねたことがありませんでした。偶然にもこの地域は、徳川家康が江戸に移るまで拠点としたエリア。なので時代小説では「これでもか」というほど登場します。今、NHK大河ドラマでも松潤がやっているので、「どのぐらい盛り上がっているのか」という興味もありました。

まずは家康が生まれた岡崎城へ。

いや〜盛り上がってました。想像以上でした。平日というのに老若男女関係なく、かなりの人出。当然ながら城内に「大河ドラマ館」が設けられていました。皆さんの会話をこっそり聞いていると、「久しぶりに岡崎城を訪ねてみたよ」という地元の方々が多かったようです。

天守閣(昭和に復元。明治初期に撮った解体前の写真を参考にしたようです)に登ってみると、高齢の夫婦が「こうして見ると、岡崎も都会だ」と三河弁で話されていました。

そりゃ都会ですよ。ネットで調べたら人口は40万人近く。愛知県にはこのくらいの規模の町がいくつもあり、「なんだか賑やかで明るい地域だな〜」という印象を持ちました。住みやすそ〜。五平餅も美味しかった。

やはり土地が持つ雰囲気は大事ですね。おそらく地形も大きく影響しているのでは? 愛知県の場合、濃尾平野が広々としている上に、黒々とした山が少なく、ジブリに出てくるような落葉樹の低い丘が幾重にも続いていますね。明治村もそんな丘の傾斜地にありました。

そして明るく輝く太平洋と延々続く砂浜。

この地形は静岡県、神奈川県にも共通している感じがしました。まぁ私が住む熊本も相当明るいですが。

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家康の銅像静岡城にある銅像より若々しくてスラッとしてる。
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大河ドラマでもやっている通り、家康は若い時期、色々と苦労続きだったようです。織田信長の日本人離れした「英雄」っぽさに比べると、庶民的な雰囲気が強い感じがします。

それを象徴するのが三方原の戦い。家康は上洛する武田信玄の軍勢と、居城とする浜松城の近くでぶつかり、無残に敗退します。どうにかこうにか浜松城まで逃げ帰りましたが、恐怖のあまり、家康が脱糞してしまったというエピソードは有名です。

せっかくなので三方原にも行ってみました。浜名湖の北東部、浜松城から10キロほど離れた、住宅地と農村が混在したエリア。下の写真にある案内板は霊園の片隅にありましたが、あまり訪ねる人がなさそうな雰囲気でした。f:id:noaema1963:20230317213131j:image

その後、浜松城へ。家康が岡崎城の後、拠点とした城です。

こちらにも大河ドラマ館。中身は一緒なのでしょうか。「NHKも気を使ってるな」と思いましたが、こちらの方は岡崎城ほどには入場者がいないみたいでした。もちろんその日だけ、そうだったのかもしれません。

これまで「浜松ってどんな町なんだろう」となぜかずっと興味を感じていました。なので、お城見学より街中散策を優先しました。早々にお城を出て、高層ビルがいくつか建っている浜松駅方面へ。

で、気付きました。浜松にはビル街はあるけど、繁華街がないのです。飲み屋も裏通りに点在はしていますが、いわゆる「歓楽街」がない。デパートらしきものもない(もしかしたら見落としているのかも)。県内2番目の街なのに歓楽街がないのは驚きでした。ネットで調べたら「郊外店に人が流れてしまい、街中から繁華街がなくなった」とありました。う〜ん、考えさせられますね。
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20年ほど前、アメリカに行った時、ロスアンゼルスに似た匂いがありました。どこが街の中心なのか分からない不思議な感じ。これから日本各地でこうした街が増えていくのかもしれません。今や「昔通り健康な商店街」って数えるほどなんですよね。