一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

磯田道史さんの学問三昧素晴らしい

どうも。旅するおやじ旅生です。

先日の地元紙に、歴史学者磯田道史さんを取り上げた特集が載っていた。学問三昧の磯田さんの人生に久々胸が熱くなった。

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磯田さんは茨城大学の准教授時代に書いた「武士の家計簿」が話題になり、以降、書き手として、また歴史の面白さや醍醐味を広くTVなどで発信する歴史学者として活躍している。

現代の教訓に歴史を生かそうとする姿勢が顕著で、例えば過去の津波被害などを古文書から紐解き、防災に絡めたりしている。

現在、京都にある歴史系の国立研究施設に在籍。ここ数年すっかり有名になり、NHKBSの「英雄たちの選択」で、旅生が好きな杉浦アナウンサーと一緒に番組を進めている。杉浦アナウンサーがアシスタントになって俄然、磯田さんが元気になったところを見ると、たぶん磯田さんの好みでもあるのだろう。

この記事でまず磯田さんは語っている。

「知るべき世界を時間と空間に分けた時、時間軸を昔に遡るのが自分の担当と考えるようになった」

旅生も実感している。世の中のゴタゴタを見る時、身の回りの人間の言動を見る時、なぜそのような事象が出現するのか旅生はどうしても時間軸を遡りながら考えてしまう。

空間を横軸、時間を縦軸にとみなした場合、縦軸で考えることが「得意」なのだろう。ただ社会的には縦軸よりは横軸のみでさらさらと生きていくのが主流であり、尊重されがちだ。かっこいい。「できるやつ」と思われる。その一方、縦軸勢力は「ちょっと変なやつ」という存在に甘んじなければならない。

磯田さんは実に変な奴である。

記事によると、京都府立大に進学して間も無く図書館の歴史系の本を読み尽くし、「この大学にはもう読むべき本がない」と知り愕然とする。別の大学を再受験するか迷うが、当然、教授らからは慰留される。「よその大学に行っても、ここよりいい先生がいるとは限らないぞ」。

その時、磯田さんが言ったのは「でも、ここにはあまりに本がない」。

結局、磯田さんは慶應大学に進み、早速図書館に籠る。ただ食事もろくにせず精魂を注ぎ込んだ結果、救急車で運ばれたこともあったらしい。

旅生はこんな話が好きだ。

「本に囲まれ、学問三昧の日々を送りたい。ちょっとくらい変わり者扱いされても構わない」という感覚が旅生にはずっとあった。理想だった。だから「変わってる」と言われるのが誇りだった。しかしだんだんと「当たり前の 、一般的な、(先ほど書いたが)横軸的な」名誉が大事と思うようになってきた。変わり者と言われるのが苦痛になってきた。ただそれは「ないものねだり」だったのではないかとも思う。だから大した名誉は得られなかった。文字通り、軸がブレたのだから仕方ない。ブレた自分が悪い。

そんな悲しい変容があるからこそ余計に、磯田さんの「三昧人生」に惹かれるのである。人は自分の軸を変えるべきではない。

だから第二の人生では、根本に立ち返る。(犯罪者にならないくらいに)変なおやじとして旅をする。

で、キャンピングカーの話である。話は急展開するが。

実は旅生の同僚にキャンピンカーを持っているやつがいる。地元熊本や福岡のビルダーさん情報を教えてくれたのはこの男である。

先日、2ヶ月ぶりくらいにこの同僚から話を聞いた。まず実感したのは自分のキャンピングカー知識が驚くほど深まっていること。最初に聞いたときには全く理解できなかった情報がどんどん頭の中に入ってくる。同僚もその「成長ぶり」にちょっとびっくりという感じである。

改めて知ったが、同僚はトイファクトリーという最近人気が高いビルダーのバンコンを10年前から所有していた。「へえ〜」である。てっきりキャブコンと思っていた。思えば最初に話を聞いた2ヶ月前、旅生にとってキャンピングカー=キャブコンだったので仕方ない。

今悩みに悩んでいる「エアコンは必要か」についても話を聞いた。

その同僚曰く。「寒さはどうとでも対応できるが、暑さは対応できない」。大切さの順番はエアコン、冷蔵庫、ベンチレーター、FFヒーター、シンクーということだった。なるほど。自分は亜熱帯化する九州の人間だということを忘れてはならないようだ。

エアコンを装備できるハイエースの標準サイズバンコン。次第にターゲットが絞られてきた。