一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

濃厚路線突っ走る熊本ラーメン

どうも。旅するおやじ旅吉です。

旅に出たら必ずラーメンを食べます。100キロ移動したら100キロなりの味の差があります。

ラーメンの話を書き出すと際限がなくなるので、今日は地元の熊本ラーメンについて。考えてみるとこのブログを始めてまる3年以上なのに、ラーメンの話を書くのは初めてかもしれません。なんでだろう。

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熊本のラーメンはご存知のように豚骨味ですが、九州のどこの豚骨ラーメンより濃厚だと思うのです。

熊本ラーメンが誕生したのは昭和20年代久留米ラーメンの影響を受けたそうです。ラーメン自体、それほど歴史があるわけではなく、それ以前は中華そばでした。

旅吉が子供の頃(昭和40〜50年代)、熊本ラーメンはもっと薄味の豚骨だったように記憶しています。そんな中、出張のビジネスマンに人気の「黒亭」はトップクラスの濃厚さが特徴でした。当時、親戚のおじさんが「黒亭のラーメンは食べた後は胃薬ば飲まんといかんもんなぁ」と言っていたので、旅吉の味の記憶はまぁまぁ正確なのでしょう。

ところが90年代くらいからでしょうか、全国的にラーメン人気が高まった頃、熊本ラーメンはどうしたわけか全体的に味が濃くなり、「黒亭」が標準的な熊本ラーメンの味に落ち着きました。濃厚路線は特に新興ラーメン店に傾向が強く、ときおり老舗のラーメン屋(「こむらさき」など)に入ると「あれ、こんなにあっさり味だっけ」と思うことしばしばでした。

さらに時代が下り2000年代に入ると、濃厚豚骨と醤油をベースにした背脂たっぷりの二郎系や家系ラーメンが全国的に人気を集め、歩調を合わせるように熊本ラーメンの新興グループはさらに濃厚路線を突っ走ります。

ここ最近、熊本の若者に人気の「火の国文龍」はその路線のトップランナーという感じがします。県外からのお客も結構多いようで、旅吉も時々食べに行きますが、いつ行ってもほぼ満席です。熊本に来た折には待ち時間覚悟でぜひとも。

ラーメンほど変化の速度が早い食べ物はないのでは。50年前からタイムスリップした人に今の熊本ラーメンを食べさせたら、きっとびっくりすることでしょう。