一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

退職しました。その1日とは‥

どうも。旅するおやじ旅吉です。

本日を持って退職しました。1年の早期退職。その1日とは。

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▽6時 起床。目が覚めて最初に浮かんだのが「今日は退職の日だ。でもまぁ、挨拶周りするだけだから楽だな」。最後の最後まで「きついか否か」で考えてしまう自分に呆れました。

▽8時 朝食。今後の生活を見据えて、前日に続き妻の分まで朝食を作ろうとするも、「今日は自分で作るから」と妻。前日の朝食、あまり美味しくなかったのかもしれません。

▽8時半 所属部署の会議で行う挨拶の文章を作成。淀みなく、そしてちょっと感動的な、若々しくも老成した挨拶にしたいとしばし考え込む。でも出来上がった文章は「ありきたり」。俳句もそうですが、気負って作為がありすぎると良くないですね。ただ思えば、「退職の日」をもっとも強く意識した時間帯だったような気がします。

▽9時過ぎ 会社に到着。いくつかの世話になった部署を回り出す。おおむね好意的な反応ばかりで嬉しさがにじむ。「落ち着いたら飲みに行きましょう」と言ってくれる同僚も多かったのですが、「落ち着いたら」とか「よければそのうち」という誘いは決して実現しない飲み会と踏んでいます。

▽10時半 挨拶回りが続きます。「いや〜1年早い退職なんですけどね」とおちゃらけた雰囲気も交えながら、無意味に明るさをアピール。ただそんな挨拶を繰り返していると次第にテンションが上がってきて、「ここの部署は予定してなかったけど、ついでに軽く挨拶してくるか」と飛び込みの営業マンみたいな気持ちになってきました。

▽正午 さすがにちょっとぐったり。昼食の時間ですが、退職の日まで社員食堂で定食を食べるのは「何か間違っている」と感じ、昼食抜きに。ちなみに定年まで勤めた方々は役員さん達と昼食会。旅吉は早期退職なのでメンバーから外れました。まぁ気を使わずに済んだので助かりました。時間も空いたので、後任に引き継ぎをしながら所属部署の会議の時間を待ちます。

▽14時 さて本番。「それでは本日退職される旅吉さんから挨拶をお願いします」と会議の司会者。朝から何回も練習してきた挨拶なのですらすら語れるのですが、あえて少々どもったり、軽く言い間違いをしたりしながら、素朴さや誠実さを演出。でもそんなの御同輩には全部バレてるんだろうな。入社から36年の思い出や反省を交えたものの、何か今一つ響いてなかったような気がします。そのあと花束贈呈、記念撮影。これまで、感極まって涙声の挨拶をされた先輩を何人か見てきましたが、自分はそうはなりませんでした。どこか舞台の上で退職者を演じているような、人ごとのような感じがしました。

▽15時 退社。ずっと以前から「退職の日、会社の門を出たら、いつもと違った景色が見えるんだろうな」とイメージしていましたが、正直なところ、何も変化はなし。当然ですよね。帰宅後、いつもより早起きしたので眠くなり、夕方まで眠り込んでしまいました。

▽18時 東京在住の娘夫婦からビールが届く。短い娘の手紙に妻がウルウルとなる。旅吉はこの手の手紙にはわりとクールに対応してしまうので、平気でしたが。夕食は妻が奮発して買ってきた佐賀牛のすき焼き。食べすぎて少し気分が悪くなってしまいました。

▽22時半 ラジオを聴きながらブログを書いていると、旅吉が社会人になった頃流行っていたシンディ・ローパーの曲が流れてきました。36年が経ったのですね。早い。早過ぎる。

 

と言った1日でした。昨年の秋、早期退職を申し出た日以来、あまりに強く退職の日を意識し、イメージしてきたせいか、驚くほど冷静に淡々と最後の日を送ってしまいました。「ものすごい開放感を味わった」という経験談もよく聞きますが、今のところ、いつもと全く変わりない夜を送っています。

明日からいろんな生活上の手続きや旅の準備を始めます。