久しぶりに地元ネタで行こうと思う。
住んでみるといい街八代
実は今住んでいる八代市は、仕事の関係でこの春に引っ越すことになる。以前はなんの興味もない街だったが、住んでみるととてもいい街だった。歴史があり、大きな港があり、大きな工場もあり、シャッターが閉まった店は多いものの私好みの昔ながらのアーケード街がある。ご多分にもれず、周辺の田園地帯には大きなショッピングモールも。地元商店街を寂れさせる原因にもなってはいるが、やはりショッピングモールの魅力は否定できない。
景色もいい。九州山地が間近に迫っていて、そこから県内一の大河である球磨川が滔々と流れ出している。そこから運び込まれる土砂の影響か、広大な干拓地も広がる。街の真ん中近くには大きな製紙工場があり、赤白の煙突からは一日中、白い煙。冬は南へ、夏は真上か北側に煙が流れ、意外なことに季節感がある。
まずは龍峯山の展望台へ
というわけで引っ越しを前に、空いた時間を使ってお気に入りの場所を巡ることにした。
最初に行ったのが、八代の街を俯瞰できる龍峯山五合目の展望台。車で行ける。数ヶ月ぶりにだったが、景色の清々しさに自分でも驚くほど気持ちが安らいだ。気がスーッと腹の底に落ち、遠くを見る目になる(実際に遠くを見ているのだが)。遠くに雲仙や天草。製紙工場の煙突は眼下だ。干拓地の広さに驚く。そのど真ん中を新幹線がスーッと走り抜ける。東海道や山陽新幹線と違い短い編成だが、それでも立派に新幹線だ。すべての新幹線が停車するのは、八代市民のプライドをくすぐる。
高所恐怖症なのに
あらためて思う。自分は高所恐怖症にもかかわらず、高い所から街を俯瞰することが好きなのだ。たぶん。あべのハルカスでは目眩を感じながらも大阪の街を堪能したし、飛行機で窓側に座れば、ほぼずーっと外を見てる。子供と変わらない。そこで何をしているのか。記憶の中の地図と照らし合わせているんですね。以前、名古屋上空を飛んでいる時、愛知県の形がすべて視界に収まった時は感動した。あの特徴的な2つの半島がまさに地図の通り。見事だ。その時、俳句まで詠んだ。いかに感動していたかが分かるというものだ。
そういえば、静岡の日本平も「いいなぁ」と思った。三保の松原あたりの地形が俯瞰でき、これも地図通りだった。そして遠くに富士山。雪舟の墨絵のようだ。
一方、夜景にはあまり興味がない。地形がはっきりしないせいだろう。ただ函館の夜景は逆にはっきりしてるなぁ、そういえば。函館は別格扱いとしよう。
ちなみに、あべのハルカスを訪ねたブログは以下の「短く、高く、変化に富んだ旅」をどうぞ。
次回はどこを紹介しようか、じっくりと考えてみたい。