どうも。旅するおやじ旅生です。
今回は俳句の話です。10月下旬にリモート句会がありましたが、平凡な、あるいはそれ以下の結果に終わってしまいました。思えば、このブログで「いい結果が出ました!」なんて喜びの報告をすること、ほぼありませんね。お恥ずかしい限りです。
反面教師としてくだされ
ただ調子いい時って一人で「ムフフ」とほくそ笑んで、あまり喜びを外に出さない困ったちゃんなのです、旅生は。というわけで本日も顔の知れていないことをいいことに、駄作を曝け出します。反面教師にされれば幸いかと。
ちなみに何度か書いてきました通り、5点以上だと「優」、3〜4点で「良」、1〜2点で「可」、0点は当然「不可」です。今でも大学ではこんな評価方法なのかな?
①腕組みの翁が一人落し水 3点
季語は「落し水」。今回の兼題でした。稲刈りが近づき不要になった田んぼの水を放流することを描いた言葉。この句を作る時、すでに刈り取りが始まっており、落し水の実景を見ることができず、イメージで作らざるを得ませんでした。そうなると当然ながら「ありきたり」「誰もが最初にイメージしがちな映像」になりますよね。だから3点は妥当。
②断崖の砲台跡に虫の声 1点
先日ブログで書いた「筑前大島」で出会った風景を描きました。遠くに沖ノ島を見渡す断崖の上に築かれた太平洋戦争時の砲台跡。コオロギの鳴き声ばかりあたりに響き、印象的なシーンでした。でもこれも評価低し。うまくまとめようとし過ぎたのか。確かにインパクトに欠けます。ではどうするべきだったか。「玄界灘の砲台跡に虫の声」「海峡の砲台跡に虫の声」でしょうか。ただ「断崖」としたいんですよね〜。筑前大島の記事は以下を。
③教会に十月の数紙吹雪 3点
結婚式に参加した時の情景です。風が爽やかな日。紙吹雪がとても美しく、ある程度雰囲気が伝えられたかなと思いましたが、平凡な得点に。詩情不足か。もっとうまく表現できる手段があるのでしょうか。
やはり筑前大島の断崖の上から見た風景。「この鰯雲はどのあたりまで続いているんだろう。もしかして玄界灘全体を覆っているのではないだろうか」と思って作った俳句。残念ながら低評価。「果てしない風景」「遥かなる土地」「悠久の時の流れ」が好きな旅生としては、ついつい作ってしまう作品。以前作ったのが「漱石忌きょう倫敦は雨という」。ただこうした作品は、なかなか評価は得られません。経験則からいって。
⑤秋深しビオラ奏者は真面目そう 0点
クラシックコンサートを聴きに行った時できた句。あえて飾らぬ作り方にチャレンジしてみましたが、ダメでした。オーケストラにおいてバイオリンやチェロに比べ、ビオラはあまり目立ちにくい楽器だと思います。演奏している人たちもちょっと地味な感じ(すいません。私の勝手な想像です)がして、でも真面目に演奏されている感じがして(もちろん、他のパートの方々も真面目に演奏しています)、何か興味を惹かれてしまうのです。
で、あえて感情をそのまま句にしました。この句を見て「何これ。小学生の俳句みたい」と妻。「いやいや、分かる人には分かる。さぁみなさん高評価ください」と提出したのですが、反応ゼロでした。
5年前の作品の方がずっといい
というわけです。
やはり俳句は、毎日毎日、頭の中で身近な出来事や景色を五七五に表現し続けないとダメですね。締め切りが近づいてきて「さて作るか」ではとてもではありませんが良い評価は得られません。
しかしどういかんなぁ。スマホのメモアプリに書き込んでいる5年ほど前の作品の方がずっと新鮮でいい。俳句ってマンネリとの戦いだなと改めて実感しています。
人気番組となった「プレバト」では五七五のリズムをあえて破る破調の句が多いので、ついつい旅生もそちらに流れてしまいがちになりますが、やはり「まずは五七五なんだろうな」と思ってしまいます。特に調子が悪い時は基本に戻るのが良いのかも。