一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

旅に膿んで映画を観る

旅吉です。

キャンピングカーで長い旅を続けていると、膿んでしまう時が必ずやってくる。今がその時。道央から日本海側を北上し、道北、道東をほぼ時計回りに巡り、富良野から旭川まで来た。

でも次にどこに行くべきか分からなくなっている。なんとなく途方にくれている。

また、そろそろ帰りのコースをイメージしておかなければならない。

帰りは津軽海峡を渡り、北東北を巡って秋田からフェリーで敦賀に向かう心づもりだったが、秋田発のフェリーは日曜のみ。おまけに北海道ー敦賀とあまり料金が変わらない。

うーん、考えてしまう。それなら(いつになるか分からないが)東北を巡るのは次回にするか‥。ただ、せっかくここまで来ているのだから、もったいなくもある。

いい案が出ないので、気分転換に旭川駅前のシネプレックスで映画を観た。是枝監督の「怪物」。55歳以上は1100円。うれしい。

是枝監督の作品は好きだ。特に「歩いても歩いても」は何回見たかわからない。

ただ今回の作品は入り込めなかった。

一つの事象を複数の目で描き、LGBTも取り扱っている。果敢な挑戦だと思う。ただ情報量が多過ぎて、ついて行くのに苦労した。映像もかなり小刻み。編集作業の苦労がにじむ。

「目」が多過ぎて、「あれ、母親役の安藤サクラはその後どうなった?」と混乱してしまう。

なので途中から疲れてきた。トイレにも行きたくなったが、「いよいよ話についていけなくなる」と我慢してしまった。

もちろん個人的な感想です。カンヌでも脚本賞もらってるし。エンドロールになって最初に席を離れたのは旅吉だったもんなぁ。ほかの客は感動していたのかも。

駅前のAEONを出た。曇り空ながら遠くに大雪山。気温は20度を超えているものの、さすがに北海道、風がどことなく冷たい。

北の大地で映画を見たのはいい記念になった。是枝監督を見るたび、旭川を思い出すだろう。

ちなみに旭川ラーメンは前日、旭川ラーメン村の「天金」で醬油ラーメンを食べた。予想より辛さが強かった。これは意外でした。

後ろの席でやたらとラーメンを語りながら食べているスキンヘッドの(業界っぽい)おやじがいた。なんだかうるさかったな。あんなおやじは嫌いだ。