旅吉です。
日本海沿いを北上して稚内に着いた。札幌から330キロ。日本海オロロンラインと呼ばれているルートだ。
石狩市の北端あたりまでいくと、雪を冠った暑寒別岳が見えてくる。
石狩市と増毛町を結ぶ道路は昭和の終わり頃ようやく完成。平成に入って観光振興のためオロロンラインと呼ばれるようになった。
この道路が通過する増毛町の雄冬地区は、高倉健主演の映画「駅ーステーション」で健さんの出身地として描かれ、ロケ地になった。妹役は小手川祐子。
映画にも出た雄冬神社。
増毛町の中心にある増毛駅一帯も重要なロケ地になった。映画のタイトルがそれを表している。
刑事役の健さんが小料理屋の女将である倍賞千恵子と出会う場所。旅吉は映画が上映された翌年、大学1年の夏、この地を訪ねている。実は今回が3回目の訪問なのだ。定点観測地。
鉄道はすでに廃線となったが、今でも多くの健さんファンが訪れるらしい。立派な観光地になっている。国重要文化財の商家跡もある。
北海道らしい浜辺。なんとなくロシアっぽくもある。行ったことないけど。
小平町には明治期に建てられた巨大なニシン番屋跡。国の重要文化財だ。
初山別村にはつい最近、NHKの「72時間」で取り上げられたコンビニが。村で一軒だけのコンビニ。記念に買い物したら、番組に出ていた店長さんがいた。
遠別町、天塩町、幌延町とさらに北上を続ける。風景がスコットランドっぽくなる。もちろん行ったことない。風がすごい。宮沢賢治ではないが、「ドッドドドッド」と車を揺らす。一日中ずっと吹いている。車外に出るのがつらくなった。
風力発電の風車が延々と。なんだか小説が書けそうな妄想に襲われる。
豊富町のサロベツ原野。ひたすら風が吹き、気温は15度前後だが体感は10度以下だ。
そして稚内。人口3万人ほどなのに、利尻礼文への中継地でもあるせいか、賑わいがある。道の駅には映画館まであった。
とうとう北の最果ての町までやっきた。感慨深い。