一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

【古い町巡り④=出水麓武家屋敷群】薩摩最大の防衛拠点

旅吉です。

古い町巡り、今回は鹿児島県出水市にある出水麓武家屋敷群。平成7年に重要伝統的建造物群保存地区となった。

旅吉が住む熊本市から高速道路を使い約2時間。県境を越えて海沿いをしばらく走ると出水市の中心にたどり着く。鹿児島にしては珍しく広々とした平野である。

薩摩藩は江戸時代、「外城(通称・麓)」と呼ばれる地域拠点を藩内約100か所に設置した。肥後との国境に接した出水麓は最大規模の防衛拠点だった。

以下カッコ内は文化庁の資料。

「本保存地区は、中世山城である出水城から続く丘陵地を整地し、格子状に道路を掘り込んで計画的に整備された旧武家屋敷地である。保存地区は西南の役や太平洋戦争の戦災からも免れ、近代以降の改変が少なく、麓造成時の街路や屋敷地割が良好に旧態を留めている。武家屋敷を構成する建造物群が、生垣や屋敷木等周囲の環境と一体となって、麓の特色ある歴史的景観を今に伝えている」

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薩摩らしい整然とした石垣の路地が広がる。ぐるっと歩いて小一時間。クスノキ、マキ、シュロなどの濃い緑が南国の太陽に映えて、なんともきれいだ。

たくさんの武家屋敷が残っており、観光客向けにはに税所邸、竹添邸が公開されている。出水麓歴史館も最近オープンしていた。久々に訪ねたら、観光地としてのレベルがかなりアップしていた。

とは言いながら古い町並みは、限られた観光地(例えば日田市豆田地区や広島県福山市鞆の浦)以外は、どこに行っても観光客が少ない。なんだかもったいない。古民家を利用した雑貨屋やカフェが数軒あるだけでだいぶ違ってくるのだが。

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静かな町並みにクマゼミの鳴き声だけが響いていた。何度訪ねてもいい場所だ。

おすすめ度★★★★☆