一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

全国12の現存天守閣を踏破した

旅吉です。

前回に続き中国地方散策。ご存じかと思うけど、全国には安土桃山~江戸時代に建てられ今も現存する天守閣が12か所ある。

北から順番に、弘前(青森)、松本(長野)=国宝、丸岡(福井)、犬山(愛知)=国宝、彦根(滋賀)=国宝、姫路(兵庫)=国宝で世界文化遺産、松江(島根)=国宝、備中松山(岡山)、丸亀(香川)、松山(愛媛)、宇和島(愛媛)、高知(高知)。国宝以外は重要文化財

この中で最後まで未訪問だった岡山県高梁市にある備中松山城を、今回の車中泊旅で訪ねた。とうとう12か所踏破である。感慨深い。

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標高480メートルの山頂にあるので、中腹の駐車場からかなりの急坂を20分ほど歩かねばならない。登城の道沿いは国有林で、ブナやミズナラの広葉樹が広がり、なんともさわやか。

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九州でこの標高なら照葉樹林で黒々としているけど、中国山地まで来ると様相がだいぶ違ってくる。中国山地は比較的、人工林が少ない。紅葉の時期は素晴らしいことだろう。九州の平野部ではまず聞くことがないミンミンゼミの鳴き声。それと全国共通のツクツクボウシ

息が切れ、汗が流れだした頃、石垣が見えてくる。山城特有の複雑に重なり合った景観が素晴らしい。

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やがて天守閣に。2層2階の複合式望楼型天守。失礼ながら巨大城郭の「櫓」ほどの大きさだけど、それはそれで味がある。山城にはこの大きさがぴったり来る。天守閣のあたりからは高梁市の町並みがはるか遠くに見下ろせる。平日にかかわらず観光客はある程度いた。兵庫県竹田城と同様、雲海が出ると幻想的な「天空の城」になる。

ちなみにこの城、戦国時代から城主は何度も入れ替わり、池田氏、水谷氏、安藤氏、石川氏、板倉氏と続いた。小さな城だけど、山陰と山陽を結ぶ交通の要衝だったので、重要視されたようだ。

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麓の城下町も歩いてみた。2回、「男はつらいよ」の舞台になっている。高梁市に寅さんの義弟である博の実家があるという想定なのだ。城下町を軽く一周した後、古代史の舞台となる吉備路へ急いだ。