一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

寅さん最新作を見た

男はつらいよ」を見に行った。最新版。50作目になる。

まだ始まったばかりなので、評価がどうなのか、まだ定まってないと思うが、おそらくそう悪くないのではないか。桑田佳祐が歌うテーマ曲も味があるし、すっかり歳をとった出演者たちもそこにいるだけで、良かった。ただ残念だったのは、泉ちゃんの父親が寺尾聡ではなく、全く別のベテラン俳優だったこと。

かなりの寅さん好きだと自認しているので、全ての回の筋とマドンナ、ロケ地、出演者がほぼ頭に入っている。寺尾聡が出た回は大分県日田市が舞台だった。作品を見た後、まだ結婚前だった妻と、ロケの舞台を観に行ったものだ。夏木マリ演じる泉ちゃんの母親の少し荒れた感じと、日田ですでに別の女性と暮らし始めている寺尾聡の実直そうな雰囲気が好対照で、いい作品だった。

それが頭に染み付いていたので、別の俳優の登場は、「えー!」という感じだった。もし寺尾聡がオファーを断ったのなら、シナリオを書き換えるわけにはいかなかったのだろうか。

山田洋次監督には「ニューシネマパラダイス」のイメージが下敷きにあったのではないかと思う。特に最後のマドンナたちのシーンと、吉岡秀隆の演技。それはそれでよかったと思う。

ところで期待していた新たなロケ地だが、あえて言うなら、泉ちゃんの父親が老後を過ごしている、三浦半島になるだろう。