一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

車中泊はやはりきついもんだ

四国の車中泊第2回。

結果から言うと、やはり車中泊はきつかった。風邪気味だったこともある。のどがイガイガして、扁桃腺も怪しい。もしかしたら熱発するかなという予感が濃厚。

灘駅を後にするあたりからそんな予感がどんどん強まり、夕食のラーメン食べる頃には、「こりゃまずいぞ。旅に病んで夢は枯野をかけめぐる、の世界か。ふっ、俳句好きの俺にはぴったりかもね」と思い始める。

それにしてもラーメンはうまかった。「りょう花」と言う名のチェーン店。鶏塩ラーメンを頼んだら、さっぱりしてメリハリがあり、バランスがいい。何回食べても飽きない感じである。餃子も良し。愛媛のラーメンはだいたいこんか感じなのだろうか。熊本にも出店すればいい。絶対ウケる。また行きたい。

 

ところでコンビニ駐車場に泊まるのは初めてだった。大型トラックが何台も止まっているような駐車場。店の人に一言断ったがいいか妻と2人悩んだが、「店の人に怒られた時に考えよう」という得意の結論先送りに。

ステーションワゴンなので後部座席などを工夫して布団やクッションでどうにか2人と2匹が寝れるようにする。妻はこんな作業が巧みである。薄暗い駐車場で私はそれをボーっと眺め、時々、申し訳程度にいらぬ手助けをする。最近、「レンタル何にもしない人」という人が人気だが、そんな気分になる。

10時頃には寝る態勢に入るが、夜中の12時過ぎに目が醒める。「72時間」を見忘れたことに気付き残念がる。松本人志が司会をする探偵ナイトスクープを初めて目にする。違和感があるようで、自然なようで。

強引に睡眠に入ろうとするが、狭くて、すぐ横の妻の寝息が気になり、神経質な私はなかなか眠れない。薄い眠りを繰り返しながら、どうにか朝を迎える。後で聞いたら、妻は割と眠れたらしい。私はなんか、疲れました。車中泊をした翌朝は必ず「もうやめておこう」と感じるが、結局懲りずに同じ轍を踏んでいる。コンビニ店員からは結局何も注意されなかった。ただ気を使ってかなり買い物はした。お世話になりました。

 

苦行を終えた気分で7時過ぎ、道後温泉を目指す。明治半ばに建てられた本館はいつ見ても軽い感動を覚える。いま改修中だが、入浴はできる。久々入ったが、睡眠不足、風邪気味な身には妙にお湯が強く感じられ、長湯したらちょっと気分が悪くなった。

その後、歩いて石手寺へ。

f:id:noaema1963:20200126221823j:imagef:id:noaema1963:20200126221838j:image

山門は国宝、鎌倉期の三重塔は重文と知り、こちらも感動。ただお大師さん信仰の寺なので、文化的価値より現世利益を強調する向きが強く、情報はスマホで調べた。歴史的価値がすごいだけに、ちょっともったいない感じがしないでもない。もっと説明板を立てればいいのに。

道後温泉からこの寺にかけては、正岡子規らの句碑が多い。俳句ポストもあったので、一句投句した。

 

城下町路地を曲がればまた椿

 

以前投句した時は3位入賞だったが、今回はどうだろうか。期待せずに待とう。

大洲市もそうだったが、松山も町並みに品があり、あちこちに藪椿や山茶花の花が見られた。古い町には椿がよく映える。

11時半には熊本に向かって出発。往路とほぼ同じ道をひたすらたどり、自宅に帰り着いたのは8時過ぎだった。8割ほど私が運転。予定のフェリーが満杯で一便遅らせたのもあるが、やはり九州と四国は近くて遠いのだ。それにしても疲れた。酒を飲んで、泥のように眠りました。