一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

河原で焚き火をしようとしたが‥

どうも。旅するおやじ旅生です。

せっかくキャンピングカー を手にしたのだから、遠乗りもいいが、もっとじっくりと過ごそうじゃないか、と思い立ち、妻と2人(6歳のトイプーも一緒)、熊本市からほど近い甲佐町の通称「乙女河原」にデイキャンプ(狙いは焚き火)に行ってきました。

 

子供たちが小さかった今から20年ほど前は、頻繁にキャンプ場通いをしていたものの、ここ最近はすっかり脚が遠のき、キャンプ道具も物置で錆び付くばかり。これじゃいかんということで、使い勝手が良かったsnowpeakの折り畳み式焚き火台を約10年ぶりに引っ張り出し、いざ出発しました。

ちなみにこの焚き火台を買った当時、キャンプ人口は今よりずっと少なく、それでもダッチオーブンなどが少しずつ注目を集めた時代です。もちろん今流行の「1人キャンプ」をする人はかなりの少数派でした。

一度、北海道の層雲峡で1人キャンプしている若い男性を見かけ、「わ〜、かわいそうだなぁ。気持ちは分かるけど」と思ったこと、今でもよく覚えています。隔世の感があります。なんだかんだ言いながら、多様性が認められるいい時代になりました。郷土出身ヒロシの貢献度、かなり高いと思います。

さて、気温7度・曇り空というキャンプ日和にはほど遠い天気にもかかわらず、まずは近くのホームセンターで薪(檜材、約300円)を購入。

合わせてアウトドアコーナーで着火剤などを見ていると、妻が「これ、いるのでは?」と折り畳んだ布切れみたいなのを持ってきます。「何それ?」と聞くと、「焚き火台の下に敷くやつ」と妻。「いらんよ、そんなの。デイキャンプと言っても河原だよ。石ころばかりだよ」と相手にしなかったのが、今日の命取りになりました。

午後2時、乙女河原に到着すると予想以上の混み具合。乙女河原は熊本県内のアウトドアファンにとって「聖地」に近い存在感なのです。何しろ無料で焚き火ができる場所などそうありませんから。

みなさん、車の横にテントを張って早春の午後を楽しんでいらっしゃいます。とは言いながらほとんどが乗用車。旅生たちは「歩」の群に割り込んだ「飛車」の如く、キャンピングカーで堂々の入場をするのですが、なかなかいい場所が見つかりません。

それでもどうにか場所を確保、「さぁ焚き火だ。ストレス解消にじゃんじゃん燃やそう」と張り切ったものの、地面を見た妻は「こんな草の上に焚き火台置くなら、灰が地面に落ちて下手すると火事になるよ」。確かに一面の枯れ草だらけ。カラカラに乾燥しています。河原とは言え石ころはまるでありません。周りのグループ(1人キャンパーもだいぶいました)を見ると、みな焚き火台の下にシーツを敷くか、灰を受け止める機能がついた焚き火台を使っています。

「だけん、買いなっせて言うたタイ(だから買ったがいいと言ったのに)」と語気を強める妻。一時は焚き火を諦めて帰ろうかとしましたが、いやいや甲佐町商店街のスーパーに行けば売っているのではと考え直し、約10分先のスーパーまで脚を伸ばしたものの、当然ながらそんな専門性の高い商品は売っておらず、無為なガソリン消費となりました。

ちなみに乙女河原での滞在時間は約15分でした。

それにしても20年前、焚き火台の下にシーツとか敷いていたかな、と記憶をたどるも思い出せず。まぁ普通に考えれば当然敷いていたのでしょうね。しかしキャンプ人口の増加で、いろんなことがかなりうるさくなっているのは間違いないのでは。

結局、自宅への帰り道にアウトドアショップでlogosのシート(2700円)を購入。ついでに焚き火道具一式を入れる頑丈なバッグも買いました。こちらは5000円。なんでも高いねぇ〜。消費意欲をそそるアウトドアグッズの多いこと。

念願の焚き火は次の休日へ延期。しかし焚き火するのにこんなに金がかかるとは。