一人旅おやじがゆく

旅することが人生の最大の喜びである旅好きが、各地で見たもの感じたことを淡々と記します。

2020-01-01から1年間の記事一覧

夏目漱石が4年あまり住んだ熊本

夏目漱石ゆかりの地で思い出されるのは、どこだろうか? たぶん松山いう人が多いと思う。代表作の一つ「坊っちゃん」が松山を舞台にしているのが、大きく影響したようだ。 しかしあまり知られていないようだが、漱石は1年間松山で暮らした後、私が在住する熊…

アウトプットの大切さ

熊本に住み全国区で活躍する作家のエッセイが地元紙の文化面に載っていた。大変素晴らしい内容だった。 作家は坂口恭平。早稲田大学の建築学科卒で、小説も書けば、絵も描き、写真集も出すという才能の塊なのだが、だいぶ前から躁鬱病を患っているらしい。同…

セミの声に温暖化を知る

夏の旅でいつも気になるのが、旅先でどんなセミが鳴いているか。 熊本では今の時期、クマゼミだけである。ワシャワシャとうるさくてたまらない。うちの庭のミズキの木には特に多くて、午前中などテレビの音が聞こえないくらいだ。 子供の頃は違った。熊本の…

長州一帯の建造物は素晴らしい

山口県を中心に広島県と島根県をちょこっとだけドライブしてきた。むちろん宿泊あり。でもほとんどが車の中。観光地も少し巡ったが、ほとんど人がいないところばかり。せめてもの感染予防である。あちこちで検温、チェックシートが必要だった。 目的は、国の…

宮本浩次のソロライブ最高

WOWOWでエレカシの宮本浩次が、「作業場」という名の倉庫でソロライブを披露した。 感動した。熱くなった。酒がうまかった。 宮本の声の調子は最高。長くライブやってなかったから、しっかり休めたのだろう。 実はあまり期待はしてなかった。なぜなら、宮本…

日帰りアマルフィの旅

せっかくイタリアの写真を久々発見したので、ローマからアマルフィへの日帰り旅行を紹介したい。 ナポリのさらに先、ベスビオ山の裏側にあるサレルノまで特急列車で約3時間。バスに乗り換え、地中海が美しいものの、あまりにクネクネで車酔いする海外沿いの…

イタリアの崖の上の町

夕べ、NHKで欧州各地にある崖の上の町を特集していた。予想通り、7年前に訪れたイタリアのチビタが紹介された。「イタリアの丘の町一つとスイス一国を交換してもいい」と言った作家がいたというが、それも納得させる魅惑の地である。 番組に触発されて、久し…

エレキギターの練習を始めた

最近、というかここ数日、エレキギターの練習を始めた。 実は中学時代にアコースティックギターを始め、友人3人と、かぐや姫だのさだまさしだのアリスだの弾いていた。自慢になるが私のギターの腕はなかなかだったと思う。 通常であれば、そのままエレキギタ…

筑後川沿いの重要伝統的建造物群保存地区を巡る

コロナの感染拡大が続くが、たまには丸一日好きな方面を車でぶらぶらしようと、朝9時に家を出た。 なぜだか好きなエリアがある。福岡県の筑後川一帯である。 温泉があるし、古い街並みがあるし、久留米ラーメンや博多うどんのチェーン店がたくさんある。15年…

またもこだわりの地、青森県階上

またも勝手ながら個人的にこだわりのある場所を紹介したい。 今回は青森県と岩手県の県境にあり、太平洋に面している階上町である。 九州の人間なのでさすがに行ったことがない。先日紹介した富山県高岡市も九州から尋ねるには不便な場所だが、こちらはもっ…

地球温暖化がもたらす豪雨は収まるのか

豪雨が熊本県南部を襲ってから今日で1週間になる。 まだ強い雨が降り続いている。いったいいつまで降り続くというのか。 新聞もテレビも連日、被災地の様子を報じている。ある新聞では「数十年に一度の大雨」であることを知らせる大雨特別警報が、7年間で16…

熊本の豪雨、これ以上降らないでほしい

悲しいことに熊本県南部の豪雨被害で多くの死者が出た。 前にも書いたがここ数年、以前からすると考えられないような死者数を出す水害が日本各地を襲い、その〝洗礼〟を受けないことには梅雨が開けない状態が続いている。 恐らくは地球温暖化により海水温が…

「こころ旅」に出てくる水平線の美しさ

火野正平の「こころ旅」が好きで、ほぼ欠かさず見ている。 最近はコロナの影響で、ロケをストップしており、現在は6年前の同じ季節の回を流している。今週は秋田県を北上中。下の写真は能代市の近くにある釜谷という海岸である。海が青く、風力発電の巨大な…

個人的に思い入れが深い高岡市

自分にとって大変思い入れが深い場所がある。 富山県高岡市である。 なんのことはない。大学時代の憧れの先輩が高岡市出身だったという理由ただ一つ。 大学時代、北海道から沖縄まで、いろんな地方の人たちと知り合えたが、地方によってこうも雰囲気というか…

さらに街道を南へ

引き続き、旧薩摩街道を自転車でたどる。 八代市の龍峯小学校あたりは、街道沿いの中でも特に趣がある。 龍峰山の麓は見所多し 街道をちょっと逸れると、湧水があったり、種山手永(手永は細川藩の行政単位。昭和30年代くらいの町村区分と割に重なっている)…

旧薩摩街道を自転車でたどる その1

梅雨の中休みとなった6月20日土曜日。薄曇り、風もない。それなら自転車に乗ろう、と朝起きて思い立つ。朝刊を読むと、なんとつい先日まで勤務していた八代市の石橋群が日本遺産に認定されているではないか。めでたい。それならばお祝いの意味も込めて八代に…

北近江の美しさ

北国街道が北へと向かう北近江あたりがとても好きだ。コロナの影響で遠くに行けない今、あのあたりを思い出すだけで、少しばかり気分が盛り上がる。 日本で一番いい場所(住みやすいとか、言葉がきれいとか、いろんな意味で)はどこかと聞かれれば、私は迷わ…

八女市の二つの重要伝統的建造物群

前の週に山鹿市の古い町並みをネットで色々調べていたら、熊本には文化庁指定の重要伝統的建造物群保存地区がないことに改めて気づいた。そして隣県の福岡にはいくつかの指定地区があることを知った。 noaema1963.hatenablog.com 新型コロナウイルスの感染防…

伝統的な建造物が並ぶ山鹿を走る

熊本はやがて梅雨だ。東京あたりの梅雨は北方からの高気圧が影響するのか、結構寒くて、梅雨寒の季語がぴったりだが、熊本の梅雨は暑さと湿気でぐたぐたである。 梅雨入り前の晴れ間、県北方面をサイクリングした。といっても自宅からではなく、車に自転車を…

湿潤な地方について考える

気候はそこに住む人々の感性を大きく左右するのではないかと思う。 乾燥した土地、湿潤な土地、暑い土地、寒い土地。ちなみに私が住む九州の熊本平野は、蒸し暑い土地の代表格である。学生時代の夏休み、東京から帰省して熊本に降り立った時、「むんっ」とす…

潜伏キリシタンの地を走る

天草下島を巡る旅は続く。 自転車で通詞島近くの道の駅に帰り着いたのは、すでに午後4時を過ぎていた。冬ならば早くも1日終了といった時刻だが、この時期はまだまだ明るい。 ということでさらに天草下島の西海岸を南へ向かう。 先ほど必死こいて自転車をこい…

雅で地形が面白い富岡半島を巡った

コロナウイルス感染がひと段落して、人々の動きが少しずつ元に戻りそうな感じである。 ただ、ここで気が緩むとまた2週間後に一気に感染者が増えることだろう。それも怖い。しかし家でじっとしているのは辛い。 そこで県外に出ることなく、3密になることな…

三密を避けるべく山道を一人歩く

古代寺院というと奈良や大和をイメージしがちだが、実は熊本にも寺院跡が。 熊本市の西部に、市民から金峰山(665メートル)という呼称で親しまれている山がある。南北20キロほどの山塊を形成しており、ネットで調べたところ、この山塊全体を「金峰山」…

旅費はすっかり安くなった

旅費について。 前にも書いたかもしれないが、旅費は削るだけ削って、その分、旅に出てる回数をなるべく増やすよう涙ぐましい努力を続けてきたし、今後もそうしようと思う。 大学時代以降を思い出してみると、私が大学生だった1980年代は、北海道、東北…

京都の鴨川デルタは印象深い

京都について書いてみたい。 私が好きなNHKの番組「72時間」で昨日、5年ほど前に放映された「京都の鴨川デルタ」を再放送していた。京都大学と同志社大学の間くらいに位置する、鴨川がY字に合流している箇所である。 実はあの場所、以前からなんとなく気…

庭の木陰で村上春樹を読む

空が青い。雲一つなく輝いている。 しかし車を飛ばしていろんなところをドライブして、好きな温泉に入って、ちょっと気になるラーメン屋に寄り道、などできる状況ではない。新型コロナは終息する気配なしである。 家にいて、外出気分を味わうことはできない…

麦畑の中サイクリング

前の記事に書いたサイクリングから1週間ぶりに、またサイクリングをした。青々とした麦畑がひろがる、熊本平野の東側、阿蘇の入り口にあたる大津町を目指す。 この辺りは10年ほど前にクロスバイクであちこちを巡り始めた頃からよく走っているエリアである…

天草をサイクリング

熊本にも緊急事態宣言が出た。なるべく家にはいるのだが、天気がいいとどうしてもじっとしていられず、海辺をサイクリングすることに。 選んだのは、以前から走ってみようと思っていた上天草市。車に自転車を乗せ、大矢野のパチンコ屋にしばらく駐車させても…

関西に仏像見に行きたい

仏像が好きだ。 特に天平時代や鎌倉時代の四天王像はたまらない。一番好きな仏像は?と聞かれれば、迷うことなく東大寺戒壇院の広目天を上げる。筆を手に遠くを睨むあの感じ、緊迫感が漂っている。 もたろん、他の持国天、増長天、多聞天も素晴らしい。戒壇…

御朱印少しずつ

最近は神社仏閣の御朱印が人気である。 私などは三十代の頃から地道に地味に四国でお遍路の真似事をやった関係で、その度、掛け軸に御朱印を書いてもらい、御朱印に関しては20年に及ぶベテランである。お遍路さんの記事は「お遍路の御朱印なかなか集まらず」…